今年の6月20日に<旋律>という題でつぶやきましたが、今日はその続編です。週末にあるジャズの演奏を聞いていてふと思ったのですが、果たして旋律は有限でしょうか?それとも無限でしょうか?ジャズにおいてはスタンダードと呼ばれる『かつての名作』を色々と編曲したり即興で変化させながら演奏するのも活発である一方で、新しい作品も次々に書かれており、旋律的にも新しい試みが活発になされています。
私が聴く限りでは、『美味しい』旋律はそんなに次々には生まれてこないようで、旋律は有限なのではないかと思えます。優れた演奏家が、いわゆる『名作』を題材に、骨格となる旋律やコード進行を軸に、その人なりのアイデアや、その時その時の流行、聴衆とのコラボレーションによってその場にもっとも合わせて作ってくれるのが、『作品』としては一番『美味しい』気がします。ただホントに身の毛がよだつような演奏というのは『作品』というよりも『生きざま』であったりして、旋律は関係ない場合もあります。音楽は普段使っていない脳が刺激されていいですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。