上り坂を車で急発進する時に、普段よりもやたら強い馬力ととても鋭い加速を感じたことはありませんか?もちろんこれは錯覚の筈です。坂道を上る時だけ馬力が大きくなる訳がありませんし、上り坂の方がスピードが出る由もありません。重力に逆らって坂を上るために後ろに引っ張られる重力加速度と、車の発進によって後方に押しつけられる加速度を混同して感じる為にこのようなことになるのでしょう。
試しに計算してみると、時速100キロまで6秒で加速するスーパーカーの加速度は、「速さ=加速度x時間」なので、秒速28メートル割る6秒で4.6。これは約0.5Gです。30度の勾配の坂を上る際に掛かる重力加速度は、サイン30度でやはり0.5G。う〜ん、中々面白いですね。ディズニーランドのスターツアーズなどもこの錯覚を応用しているのでしょうね。