昨日は大阪と東京のエスカレーターの違いを書きましたが、文化がどのような経路で伝わったかを見るには峠を見れば分かります。これは確か柳田國男さんが書かれていたのだと思いますが、道がない山を初めて越える時はまず沢づたいに山奥に行ける所まで進み、そこから急に頂上を目指して一気に登って行く。山頂に立つと行くべき方向や町を見定め、迷わずにそこに行けるように尾根づたいに目標点を見ながら緩やかに降りて行く。従って峠の造りを見るとどちらから文化や文明が伝播してきたかが分かるのだそうです。当然ほとんどの峠は京都・大阪側から離れる方向に向かって急に登り緩やかに降りている訳ですが、場所によっては海路によって先に文化が伝播した地域があり、そこから逆流しているケースもあるようです。そんなことを見極めながらゆっくり日本中を歩けたら素敵ですね。