渋滞の力学については今までに何度もつぶやきましたが、やはりいつも興味をそそられます。中でも一番面白いのが見物渋滞で、事故現場を一目見ようと思う気持ちとここまで待ったのだからゆっくり見てしまおうと思う気持ちが重なって現場の車が不規則に減速し、その影響が大きく増幅されて長い渋滞が出来てしまうようです。
ネットワークのように有機的に繋がっているものの流れは、いわゆる「ネック」(律速因子、或いは段階)によって決定されますが、見物渋滞の場合は容量的には余裕があるのに心理的なものがネックを更に狭くしてしまっています。世の中にはこのように容量や能力を出し切れていない状況というものが多々ある訳で、それを解放してあげるだけでも状況が大きく改善できるケースが無数にあるでしょう。例えば見物渋滞の解決策として、反対側車線との境目に目隠しを立てるというのがありますが、人間関係などにも目隠しが有用な場合もあります。流体力学というのは勉強したことがないのですが奥が深そうですね。