アメリカにはサマータイムというものがあります。春から秋まで、時刻を1時間うしろにずらします。仮に本来であれば午前4時から午後8時まで明るいとすると、サマータイムによって明るい時間帯が午前5時から午後9時にずれます。要は朝早くから明るい必要はないし、一方より遅くまで明るいと、いろいろな生活行動がより遅い時間まで出来るので、消費を刺激できるだろうという施策です。実際午後8時のニューヨークはまだ明るく、街は会社帰りの人たちがショッピングをしたり、同僚や友人と一杯したりとかで、とても混み合っています。日本でもデパートなどが営業時間を遅くまで延ばしていますが、周りが明るいか否かで出掛け易さは心理的に随分違う筈です。つまらないことのようで、個人消費をこのようにあの手この手で刺激するのと、ただ単に放っているのとでは、結果は大きく違って来ます。「個人消費」と言ったものをもっと政策の中心に持って来ることがこれからは重要ではないでしょうか。