今朝の新聞によるとニッポン放送の株主が上場基準の600人を割ってしまったらしいです。単位の括り変えをすることによって対応するらしいですが、いやはや何ともビックリする話です。ニッポン放送株の1売買単位は約450万円、いわゆる値嵩株に相当します。例えばマネックス株は1売買単位は約5万円で、株主数は2万1千人を超えます。売買単位の影響は斯様に多きなものです。競馬券にもし100円券がなく、万馬券とか或いは10万円券とかしかなかったら果たしてあれほど大勢の人が集まるでしょうか?
それもあまり興味のない彼女や家族までついて来たりして。ユニットが小さいと、消費者側が自分の興味や知識・経験などに合わせて自由に購入ユニットを増減して投資額を変えることができます。単位株制度を改善する意義は正にここにあります。単元株の中身はまだ見えて来ませんが、いい形で改善して欲しいと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。