さて何のことでしょう?金融庁は生保の実体に初めてメスを入れました。運用が逆鞘なので予定利率を引き下げたいという議論が最近なされており、その前にコストの構造を明らかにすべきではないかという話を以前にもつぶやきましたが、まさにその部分について明らかになって来ました。
生保業界全体で、99年度の利差、即ち運用差損は約1兆4千億円。費差益、死差益は併せると約3兆7千億円でした。利差はまだ何のことだか分かりますが、費差、死差とは何でしょう?どうやら費差というのは、予め予想していた費用(そしてそれは保険料にチャージされる訳ですが)と実際の費用の差、死差益というのは、予め予想していた死亡率(これも同様に保険料にチャージされる訳ですが)よりも死亡率が低いために儲かったお金のことのようです。要は余計に費用を見込んだり、死亡率を高く見積もることによって多く保険料を取っていたということでしょうか?そして運用の逆鞘を埋めるために、これらの見積もりの見直しをする前に、予定利率を引き下げようとしているのでしょうか?かなり問題があるように私には見えるのですが、何か見落としているのでしょうか?