宇宙から飛んで来る光を分析して、宇宙の起源の仕組みや、宇宙の年令、大きさなどが研究されて来ました。そしてその研究の前提として、宇宙にある光は全て宇宙の中にある銀河や星から発せられたものであると考えられて来たらしいのですが、その前提がひっくり返るかも知れないそうです。
東大と国立天文台の共同グループが宇宙の全銀河の発する光の約95%を捕捉したけれども、それは宇宙全体で観測される光の2分の1にも満たないというのです。何やら雲を掴むような話ですが、未知の発光源や宇宙の起源の前の光の存在など、いろいろなことが考えられ得るそうです。なんのこっちゃ、といった感もあります。前提が崩れると、全ての研究や努力が無駄になります。しかし一方、ある一定の方向にまず一旦突き進まないと、その方向が合っているか間違っているかも分からないといった面もあるでしょう。大切なのは「方向性」を明らかにし、しかしきちんとその検証を忘れず、間違っていれば方向を修正するということでしょう。政治も含めた人の営みも、もっと自然科学的であるべきでしょうか。