モトリーフール米国本社– 2026年3月31日 投稿記事より

パランティア・テクノロジーズ[PLTR]は、米国の防衛支出の増加により大きな恩恵を受ける企業として注目されています。ただし、投資家はこの機会を同社株のバリュエーションの観点から慎重に評価する必要があります。米議会はすでに9,010億ドルの2026年度国防予算を承認しています。さらに、イラン紛争の継続を背景に、国防総省は約2,000億ドルの追加予算を求めています。

国防総省は2026年に、1,530億ドル以上を近代化計画に充てる予定である点が重要です。この予算には、新造艦船、人工知能(AI)技術、先進兵器などへの配分が含まれます。このような支出のシフトは、データ分析およびエンタープライズAI企業であるパランティアに直接的な恩恵をもたらすでしょう。

切り替え困難な高い定着性で競争優位

米国防総省はパランティアのAIシステム「Maven」を「正式プログラム(program of record)」として採用する計画であり、これにより同システムは事実上、安定的かつ長期的な予算措置が見込める中核的な軍事プラットフォームに位置づけられることになります。この指定により、同社の政府向け事業における売上高の変動が、抑制されるでしょう。

防衛プログラム全体での導入拡大が反映されており、パランティアの政府向け事業は、勢いを増しています。2025年の米国政府からの収入は、前年比55%増の約18億ドルに急増しました。

同社の「Gotham」(諜報・防衛の意思決定支援)および「Maven」プラットフォームは、戦場データの分析や標的識別に関するリアルタイムの意思決定の現場に、ますます深く組み込まれており、これらのシステムは非常に定着性が高く、競合他社のシステムに置き換えることが困難とされています。

国防と民間の両輪で成長加速ーAIプラットフォームが収益拡大を牽引

また、パランティアのAIプラットフォーム(AIP)および独自のーントロジーフレームワーク(組織の物理的資産とデジタル資産を関連付けるもの)も、民間セグメントにおいて力強い成長を牽引しています。パランティアにおける米国の民間部門売上高は、2025年に前年比109%増の約14億ドルに急増しました。

パランティアは、第4四半期の契約総額が前年同期比で138%の増加となる43億ドルに達しました。さらに、同社の上位20顧客の第4四半期における直近12ヶ月間の売上高が、前年同期比45%増の9,400万ドルを記録しました。これは、クロスセルおよびアップセル戦略が着実に成果を上げていることを示しています。

高成長の裏にある高バリュエーションリスク

こうした強みがある一方で、パランティアの高いバリュエーションは依然として懸念材料です。同社の株価は予想PERが77倍を超えており、業績が計画通りに進まなかった場合のリスクもあるでしょう。

したがって、パランティアは国防総省の支出増加から恩恵を受ける有利な立場にあるものの、長期投資家は規律あるアプローチを採用し、高値で積極的に買い増しするのではなく、株価が下落した局面で買い増すなど、慎重にポジションを構築していたほうがよいしょう。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Manali Pradhan, CFAは、記載されているどの銘柄の株式も保有していません。モトリーフール米国本社は、パランティア・テクノロジーズの株式を保有し、推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。