ビジネスマン、政治家、学者、NPO。ダボスではあらゆるセクターの人があらゆる地域から集まって来て、みんな真面目に討議しています。警備や施設、プログラムなどは、極めて強力に準備されコントロールされている一方、議論はその場勝負のような所もあり、いわば何年も何年も練習を積み重ねて来たジャズ・プレイヤーが、初めて共演するやはり熟練のプレイヤーと、ステージの上で共に即興で曲を展開して行くような雰囲気もあります(勿論つまらないセッションもありますが)。
複雑な構造をした建物の中では、あらゆるところで計画されて、或いは自然発生的に小さなミーティングや議論が行われています。用意されたインフラの中でのカオスのような、そんな空間です。ある意味ではビッド・バレーにもそんな側面がありましたが、日本における議論も、一般論としてもっとこのようなやり方があった方がいいと思います。