昨日の続編です。11月17日に東証の業務委員会で、東証として夜間市場を創設するかが議論されたことは御存知だと思います。証券会社17社による議論では、圧倒的な反対、もしくは時期尚早ということになりました。
一番大きな理由は「顧客ニーズがない」ということでした。日本における株式人口は、発行体側から見た株主人口の足し算で約1000万人ですから、株式を取り引きする人口は恐らく正味300万人、全人口の3%程度でしょう。アメリカでは60%の人が株式を保有していると言いますから、正味でも30%の人は株式を取り引きしているでしょうか。
日本でも間接金融体制の疲弊を背景に、いずれ30%の人が株式を取り引きするようになり得るとすると、約3000万人です。300万人を3000万人に増やしていくことが、我が国の資本市場の発達のための目標だとすると、本当に考慮すべき「ニーズ」は今の300万人のニーズではなくて、これからの2700万人のニーズではないでしょうか?サラリーマン家庭が大多数を占める我が国に於いては、夜間取引に対する潜在需要は巨大な筈です。「顧客ニーズがない」というのは、少し変な気がします。
ここからはおまけの話。
夜間市場に反対した仲買人が、気がつくと三原橋の袂あたりで夜店を開くというのもどうかなと思います。