東京市場まとめ
1.概況
日経平均は64円安の49,252円と反落で寄付きました。前日には節目の5万円に迫る場面もあり、高値警戒感を意識した売りが出やすく、序盤は軟調な推移となりました。徐々に下げ幅を拡大した日経平均は10時2分に702円安の48,613円をつけ本日の安値を更新しました。その後は持ち直し、前場は238円安の49,077円で取引を終えました。
後場に入ると、下げ渋る展開となり、前日終値である49,316円付近で一進一退での推移となりました。大引けにかけては小幅高で推移するも、最終的に8円安の49,307円と3日ぶりに反落で取引を終えました。
新興市場では東証グロース250指数が反発、1.6%高となりました。
2.個別銘柄等
太平洋セメント(5233)は8.5%高の4,083円をつけ3日続伸となりました。アクティビストとして知られる英パリサー・キャピタルが同社株式を3%超取得したことが伝わり、先行きの株価上昇余地を見込んだ買いが入りました。
川崎重工業(7012)は6.9%高の10,520円をつけ反発となりました。高市早苗首相が28日にトランプ米大統領と都内で会談する見通しで、防衛力強化策や防衛費の増額、反撃能力向上に向けた施策について説明する公算が高く、防衛関連銘柄への先回りの買いが入りました。
イオン(8267)は一時6.3%高の2,358.5円をつけ株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。14日発表の堅調な2025年3-8月期決算を好感した買いが続いており、また、同社が紳士服専門店のタカキュー(8166)の株式を一部売却していたことが21日に判明し、資本効率の改善を意識した買いも株高を支えました。
SCREENホールディングス(7735)は4.2%安の13,225円をつけ反落となりました。外資系証券が21日、同社の投資判断を3段階で最上位の「オーバーウエート」から2番目の「イコールウエート」に引き下げ、これを材料視した売りが出ました。
助川電気工業(7711)は0.5%高の9,300円をつけ反発となりました。高市早苗首相が核融合炉の早期実現を掲げていることから、同社株は関連銘柄として高市氏の自民党総裁就任後から株価は一時約3倍まで上昇するも、総理大臣に就任した前日から利益確定の売りが出て、22日は一時10.8%安の8,250円まで下げる場面がみられました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は小幅安で3日ぶりの反落となりました。明日の材料には、米国企業の決算発表があげられます。テスラ[TSLA]やアイビーエム[IBM]といったテック銘柄のほか、エーティー・アンド・ティー[T]やバークレイズ[BCS]、ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス[HLT]などの決算発表が予定されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
