「最近のブロックチェーン業界はどう変化していますか?」という質問をよく受けます。先週参加したKorea Blockchain Weekで興味深い変化を目の当たりにしたので、今週から数度にかけて共有していきたいと思います。
会場で最も印象的だったのは、「web3」というワードがほぼ見当たらなくなったことです。昨年までは、海外カンファレンスといえば、猫も杓子もweb3でしたが、今年は様子が一変していました。
代わりに多くの登壇者や展示会出展者が使っていたのは、「Crypto(クリプト)」「Onchain(オンチェーン)」という言葉です。暗号資産を投資の側面から語る人は「Crypto」、開発・技術的側面から語る人は「Onchain」と使い分けられている印象を受けました。
この名称の変化は、まさにプレイヤーの変化を表しています。web3というバズワードに踊らされていた一時的な参加者は、おそらく次のトレンドであるAIに移動したのでしょう。一方、本格的に取り組む人々は、より具体的で専門性の高い用語を使うようになっているのかもしれません。
こうした変化は、現地で直接人と対話することでしか気づけません。業界の本質的な動向を掴むためには、やはり足を運んで肌で感じることが重要だと改めて感じています。
- 大塚 雄介
- コインチェック株式会社 執行役員CBDO
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早稲田大学大学院修了、物理学修士号取得。株式会社ネクスウェイでB2B向けITソリューションの営業・事業戦略・開発設計を担当。レジュプレス株式会社に参画(2017年4月よりコインチェック株式会社に社名変更)。2014年2月に取締役に就任。2018年4月にコインチェック株式会社がマネックスグループ株式会社の子会社となると同時に執行役員に就任し、マーケティング・事業開発などを統括。2021年4月執行役員を経て、2023年9月より執行役員web3Cloud事業本部長。組込型の暗号資産購入サービス「Coincheck OnRamp」をはじめとするweb3Cloud事業を管掌。2024年9月より執行役員CBDOに就任。 *CBDO(Chief Business Development Officer):最高事業開発責任者
