1、2、3と順に整数を10まで足すといくつになるか。これは有名な問題ですが、フランスの数学者ガウスは何と小学校1年生の時にこの種類の問題の極めて簡単な解法に気付きました。俵を積むように三角形に1つの○、2つの○と並べて行き、その三角形をもう一つ逆向きに足して四角形を作り、その中の○の数を掛け算で計算して2で割るという、あの方法です。
昔似たような問題を一つ考えたことがあります。奇数を1から順に足して行くと、その和は常に整数の二乗になります。1+3=4、1+3+5=9といった具合です。これもオセロのように○をまず一つ置いて、その回りに新たな正方形ができるように○を並べて行くことをイメージすると簡単に説明できます。このように純粋な数字の問題を図形に換えて解くというのはなかなか楽しいものですね。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
-
ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。