国宝は、やはり良いです。先週奈良へ行ったときに、奈良国立博物館での「超国宝」展にも寄りましたが、圧巻でした。法隆寺の(通称)百済観音が素晴らしかった。ライティングが絶妙で、本当に圧倒的な佇まいでした。興福寺の天燈鬼・龍燈鬼も、時空を超えた造形美と存在感でした。
今、国宝展は関西で同時多発的に行われています。京都国立博物館の「日本、美のるつぼ」特別展、大阪市立美術館の日本国宝展。特に大阪市立にはそそられます。ナントカ行きたい、行こうと思います。
ところでこの国宝展、高校生・大学生であっても、凡そ1500円くらい掛かります。これ、なんとかタダになりませんか、文化庁さん?百聞は一見に如かずと云いますが、ネット上より本での綺麗な印刷の方がいいし、実物は印刷の数百倍、いや比較することが到底出来ない、本物と実物のディテール、良さ、雰囲気、感動があり、若い人にこのような文化・芸術に触れられる機会をもっともっと増やすべきです。
今回の三国宝展を実施する目的は、大阪・関西万博を盛り上げるのもあるでしょうが、国の宝である「国宝」を多くの人に知ってもらい、特に次世代の人に知ってもらい、その良さを理解し、それらを維持し続けること(そしてそれには国にコストも掛かります)への国民的理解を醸成するためなのだと思います。だとしたら、若い人が来やすくすべきです。
大阪・関西万博の入場者目標数は、半年間で約2800万人です。三国宝展の開催期間は二ヶ月弱。万博の1/3の期間です。一日当たり動員数目標で、とても大きく見積もって万博の1/10としても、2800万×1/3×1/10で93万人。15歳から75歳までが観に来るとして、これもとても大きく見積もって高校生・大学生の7年間の世代が全体の7/60来るとしても、11万人です。一人あたり1500円をタダにしても、1億6500万円です。それだけ国が払えば、高校生・大学生はタダで実物の国宝を観られます。そんな金額、小さい国宝をひとつ購入する金額にも満たないじゃないですか。どうしてそんなことが出来ない・しないんですか?
取り敢えず私は、前期・後期全てを観ることは出来ないけれど、京博にも大阪市立にも、なんとか足を延ばしたいと思います!