電話ベンチャーという言葉がないように、ネットベンチャーという言葉もいずれ使われなくなるだろうというつぶやきを以前にしたことがありますが、近頃よく聞くデジタル・デバイドという言葉も早晩聞かなくなるでしょう。日本においては人口の約30%を超えてあるものが使われるようになると、それは日常化するというのが私の持論です。携帯電話も1000万人が使っている時と、5000万人以上が使っている今とではその捉えられ方も、利用方法も大きく違います。お父さんだけではなく、今はおじいちゃんも、おばあちゃんも、お母さんも、場合によっては子供まで使う時代です。ケータイ・デバイドなんて言葉ないですよね。インターネットもそうなるでしょう。政府調査で2700万人、インターネット白書によると2000万人が既にインターネットを使っています。ネットやデジタルが日常化するのは時間の問題だと信じています。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。