日本における様々な資産に投資したとします。そして擬似タイム・トリップをして、今から5年後まで行ったと想像して下さい。そこから5年間を振り返ってみて、果たして様々な資産のリターンの平均はどれくらいだったかを想像してみて下さい。
資産には金融資産(預金、株、投信など)もあれば、会社自体、不動産など、全て含みます。答えは何%ですか?5%くらいですか?そんなにありませんか?仮に3%だとしましょう。次にタイム・トリップを逆戻りして現在に戻りましょう。そしてこれから5年間で3%のリターンを生むポートフォリオを組むことを考えます。現状のように91%のお金を金利商品に入れておいて果してそれが可能でしょうか?無理ですよね。これだけ金利も低く、かつ今後金利の上昇が見込まれる国において。私が、株、投信の比率が今後増えて行く筈だと思うひとつの理由はここにあります。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。