今年9月、石福さん(石福金属興業(株))の店頭でシルバー500gバーの現物を購入しました。長い事ゴールドとプラチナは積み立て投資をしているのですが、シルバーは保有していませんでしたので、思い切って500gを一気に購入!
といっても現在ゴールド・シルバーレシオ(金銀比価)は85:1くらい。つまりシルバー価格はゴールドの85分の1に過ぎません。足元でゴールド価格は2650ドル水準にありますがシルバー価格は31ドル程度です。円建て価格では500gでも8万円程度です。ゴールドを買うよりは敷居が低いでしょ。
米国では「プアマンズゴールド(貧者の金)」と呼ばれており、投資家人気も高いのですが、ゴールド・シルバーレシオが85:1というのは随分とシルバーが割安な水準です。過去50年の最大値は126:1(2020年コロナショック時)、最小で14:1(1979年)ですが、平均すると55~60:1くらいでしょうか。足元は85:1、ゴールド価格が高すぎるのか、シルバー価格が安すぎるのか?
ゴールドが高い背景には世界の中央銀行の外貨準備に組み込まれるなど通貨の代替資産として位置づけられていることが上げられます。米国債の信認低下、ドル離れが市場のテーマとなればゴールドが受け皿となるのです。しかしシルバーは工業品。景気が悪ければ需要減から需給が緩むといった思惑から売られやすくなります。
しかし、足元ではシルバーは4年連続の供給不足。シルバーの最大需要は太陽光を電気に変換する際に重要な「導電性ペースト」の材料であり、この分野の需要の伸びが需給を引き締めています。2023年の伸びはなんと前年比64%にものぼります。トランプ2.0では化石燃料回帰で再生可能エネルギー分野の伸びにブレーキがかかるやもしれませんが、太陽光パネル生産が続く限り、シルバー需要は伸び続けると思われます。
8月5日の令和版ブラックマンデーでドル円相場が円高となった局面では円建てシルバー価格も大きく崩れました。9月、安価で買うことができましたが、さてここからシルバー割安が修正されて大きく上昇する局面が来るでしょうか。