一昨日深夜に韓国で起きた「非常戒厳」宣言、軍の国会侵入、そして明け方の解除という一連の出来事は、現代において信じがたい衝撃的な事象でした。緊迫した映像や情報が飛び交い、政局の混迷が否応なく伝わってきました。大統領弾劾訴追案の提出もあり、韓国は2024年を政情不安定のまま終えそうです。

この出来事により、国家のビジョン、権力の本質および人の心について改めて考えさせられました。権力を持つ中で、人は志をどこまで保てるのか。理想を掲げた民主主義が、権力闘争の現実の中でどれほど機能するのか。ポピュリズムが台頭する中、社会の安定と成長を守り抜くための真の指針は何か。こうした根本的な問いが浮上してきたのです。

今回の出来事は韓国だけの問題にとどまらず、日米韓の安全保障枠組みや北朝鮮情勢にも影響を及ぼす可能性があり、日本もその対応を迫られます。こういう不安定な時代においては、政治の世界でも、より一層「一貫したビジョン」が必要なように思います。一つひとつの政策よりも、まずは国家として進むべき方向性が問われる時代。どこに向かい何を目指すのか、どの点で競争力を強化するのか。それらの下に具体的な政策が形作られ、企業もまたその大枠を基に行動を設計していくのではないでしょうか。国のビジョンを基に企業も柔軟かつ戦略的に対応し、同時に、国際市場での競争力強化と地域社会との協調を推し進めることで、サステナブルな成長を実現していければ良いなぁ、と思います。

師走に入り、多忙な日々が続きますが、この複雑な時代を俯瞰しながら、自らの目標も持ち続けたいと思います。国家も企業も個人も、ビジョンの力が今こそ試されているのではないでしょうか。