75日移動平均線を上回ったまま維持できるか注目の週
前回のコラムでは75日移動平均線の上昇がしばらく続くと解説しました。また、38,000円を割り込んでしまうと75日線が下向きに変化することが考えられるため、下落への警戒も必要だと解説しましたが、12月3日になって、ついにすべての移動平均線を上回って終える結果となりました。
このまま推移するようなら、すべての移動平均線が上向きに変化してサポートになることが期待されるとともに、上昇トレンドが発生して4万円台を目指すことが視野に入りそうです。
一方で、75日移動平均線上を維持できず押し返されたり、再びすべての移動平均線を割り込んでしまったりする場合は、下降トレンド入りへの警戒が必要になるため、すべての移動平均線を下回って戻せなくなった場合は要注意です。
【図表】日経平均株価(日足)
4万円台回復のカギはモメンタムとシグナルの上昇が続くかどうか
そうした中、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が緩やかな上向きに変化しているのが分かります。また、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインをわずかに上回っています。
こうした状況から、2本線の上昇が続くかどうかが注目されます。仮に2本線の上昇が続いて水準を切り上げる状態が続くようなら、上昇の勢いが強まり、すべの移動平均線を上回ったまま推移しそうです。
一方で、2本線が横ばいから下向きに変化して水準を切り下げたり、0ラインを下回って低下が続いたりするようなら、逆に下落の勢いが強まって一気にすべての移動平均線を下回ってしまうことが考えられ、下降トレンドの発生に注意が必要と思われます。
いずれにしても、テクニカル的には上昇トレンドを回復するための条件が整い始めた日経平均ですが、今後の値動きに期待が高まっているのではないかと思われます。