光は白色ですが、それはいろいろな色、波長の光が集まって、結果として白色に見える訳です。光ファイバーを使って通信する技術の分野において、1本のファイバーの中を何種類かの違う波長の光に分割して利用する技術、即ちあたかも何本ものファイバーを使うのと同じ容量の通信を1本のファイバーで行なってしまう技術をDWDMと言います。
まるで錬金術のような技術ですね。一言でインターネット関連分野と言う時に、このように本当に生産効率を上げるような技術革新の起きている部分と、従来からの技術の利用であるとか、技術革新とは関係ないコンテンツ開発の部分とかが混ざっています。技術革新によって生産性が爆発的に上がる部分とそうでない部分とでは、当然経済的な価値も随分異なってきます。ネット関連株は玉石混淆とも言われますが、このような技術の査定を丁寧に行なって行くべきだと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。