今日、チー・フー・ファン教授が私のオフィスを訪ねてくれました。彼はアメリカにおいて金融経済学、特にデリバティブにおいて大変高名な大学教授で、私が何度か書いているLTCMというヘッジ・ファンドにも参画した人物です。LTCMの失敗の後、彼はLTCMを辞め、現在はやはりLTCMでの同僚であり、ノーベル経済賞学者であるマイロン・ショールズ氏と、アメリカで有名な投資家であるバス兄弟の一人とともに新たなファンド・ビジネスを立ち上げようとしています。
内容はLTCMで行なっていたマーケットの中でのトレーディングではなく、制度上にある歪みなどを裁定するもののようです。高名な教授が実業に参加すること。失敗したものに再びチャンスが与えられ得ること。自ら実績のある専門分野に必ずしも囚われないこと。アメリカの文化は中々面白いなと再度感じた日でした。