ドリーム・チームといわれたヘッジ・ファンド、LTCMのメンバーによる新しいファンド(JWM)の設立についてはひと月ほど前(11月11日参照)に一度書きましたが、ついに来週にはクローズする予定となりました。
一度大きな傷を負ったトレーダー達が、果たしてまた成功するでしょうか?トレーディングの世界では、「運」は実は大きなファクターです。どこか麻雀と似ているところがあると思いますが、その運をいかにコントロールするかは常に大きな命題です。彼らの英知と経験が、昨年の大きな不運の流れを撥ね除けられるでしょうか?
私は彼らは成功すると信じています。本当に経験を積んだトレーダーは、無謀なことはしません。私の知っている彼らは冷静さと勇気を絶妙のバランスで持っている人達でした。地上に降りた殿上人に、最大のエールを送りたいと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、その後代表執行役会長。2025年4月より会長(現任)。東京証券取引所の社外取締役を5年間務め、政府のガバナンス改革会議等に参加し、日本の資本市場の改善・改革に積極的に取り組んで来た。ヒューマン・ライツ・ウォッチの副会長を務め、現在は米国マスターカード・インコーポレイテッドの社外取締役。東京大学法学部卒業。