今年はいつまでも暖かくて秋を感じることが少ないのですが、3連休初日は軽井沢でセミナーの仕事。あいにくの雨でしたが軽井沢の気温は東京より5~10度近く低いとあって、すっかり木々が色づいていました。鮮やかな赤や黄色の紅葉を見ることができて11月になってようやく秋を感じることができました。

翌日は松茸の産地として知られる信州上田の松茸山で松茸料理をいただいてきました。信州上田の塩田平は松茸の主要な産地で、秋になると数多くの松茸小屋がオープンするのです。聞けば山のオーナーが旬の季節にだけ営業するスタイルのようで、小屋の開店営業期間は9月上旬から11月下旬とアバウト。去年などは松茸不作につきこの期間きっちり営業していなかったようです。

松茸は人工栽培ができないことで知られていますが、採れなかったら営業できないというわけですが、今年は豊作とのことでたっぷりと味覚の秋を堪能してまいりました。

伺ったのは見晴台という松茸小屋でしたが、最もリーズナブルな千曲川コースは5800円と破格の安さ。最も高い将軍コースでも18000円で松茸すき焼きなべ、松茸土瓶蒸し、松茸の銀蒸し、松茸の天ぷら、松茸の姿焼き、松茸入茶わん蒸し、松茸の酢の物、松茸ご飯、松茸汁、香の物に松茸のお土産までついています。東京でこれだけの松茸づくしを食したら一体いくらになるでしょう…。そうそう、このあたりの小学校の給食には松茸が出るそうですよ。

意外だったのが、ここにインバウンドの波は一切感じられなかったこと。外国の方がひとりもいらっしゃらなかったのです。まだ知られていないのか、山にあるため車を使う必要があるなど交通の便が悪いからかと思案したのですが、松茸の香りを珍重するのは日本人だけだ、ということを思い出しました。外国の方はあの香りを嫌うようですね。その昔、生で食べる魚を気持ち悪いと言っていた外国人の間で今や刺身や寿司が大人気となっていますが、松茸は人気化しないのでしょうか。