台風10号が「非常に強い」勢力で北上しており、最大限の警戒が必要とされています。昨今、天気予報が外れることも時折ありますが、それも気象現象がますます複雑化していることの表れでしょう。日本のように自然災害が頻発する地域では、天気予報に頼りすぎず、常に最悪の事態を想定しながら、「備えあって憂いなし」の精神を大切にすることが求められますね。

さて、台風10号が迫る中、今週は米国グループ会社のTradeStationのメンバーが来日しています。台風の影響を懸念していましたが、幸いにも今のところ大きな問題もなく業務を遂行できています。昨晩は東京タワーに彼らを案内し、東京の夜景を堪能してもらいました。すると、「東京の空は綺麗だねー」と。私は「台風の影響がなくて良かったね」と返したのですが、思いがけない答えが返ってきました。「いや、ニューヨークはヘリコプターの渋滞があって、こんなに静かで綺麗な空は見られないんだよね」と。これまで、空の静けさや美しさを都市ごとに比較することはなかったのですが、彼らの一言で新たな視点が開かれました。次回ニューヨークを訪れる際には、意識して空を見上げてみたいと思います。

このやり取りを通じて感じたのは、環境に慣れすぎると、視点が固定化され、新たな発見や気づきのチャンスを逃してしまうということです。私たちは日常の中で、あるいはビジネスの場でも、無意識のうちに同じパターンに陥りがちです。しかし、異なる視点や新たな視野を取り入れることで、これまで気づかなかった課題や可能性が見えてきます。それこそがイノベーションの原動力となります。

ビジネスの成功は、ほんの小さな「気づき」から生まれることが多いと感じています。だからこそ、私は「気づき」のための行動を積極的に取ることが重要だと考えています。毎年、自分自身の「経営アジェンダ」を更新していますが、今年は特に「人と会う」ということに重きを置いています。異なるバックグラウンドを持つ人と積極的に交流し、多様な視点からの「気づき」を蓄積することで、新たな価値創出につなげていきたいと考えています。