【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 38,519.84 △369.54 (2/1)
NASDAQ: 15,361.64 △197.63 (2/1)
1.概況
米国市場は長期金利の低下を受けて反発しました。25ドル高でスタートしたダウ平均は伸び悩むとマイナスとなり昼前に43ドル安まで下落する場面もありましたが、下げ渋ると持ち直し午後に入って上げ幅を大きく広げる展開となりました。結局ダウ平均は369ドル高の38,519ドルで取引を終え、1月30日に付けた史上最高値(38,467ドル)を更新しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も197ポイント高の15,361ポイントと3日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
1月の米ISM製造業景況感指数は49.1と前月から上昇し市場予想を上回りました。10-12月期の米労働生産性指数速報値も年率換算で前期比3.2%上昇し市場予想を上回りました。12月の米建設支出も年率換算で前月比0.9%増となり市場予想を上回っています。一方で先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比9000件増の22万4000件となり改善を見込んでいた市場予想に反し悪化しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも生活必需品と一般消費財・サービス、公益事業が2%近く上昇し、不動産と資本財・サービス、素材、情報技術、ヘルスケアも1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではメルク[MRK]が4%を超える上昇となったほか、アムジェン[AMGN]とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]も3%以上上げました。コカ・コーラ[KO]とキャタピラー[CAT]、ホーム・デポ[HD]も2%以上上昇しています。一方で決算が振るわなかったハネウェル・インターナショナル[HON]が2%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体大手のクアルコム[QCOM]が投資判断の引き下げを受けて5%近く下げています。取引終了後に決算を発表したフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]は売上高が市場予想を上回ったうえ、四半期配当を初めて実施すると発表したこともあり時間外取引で急伸しています。同じく取引終了後に決算を発表したアマゾン・ドット・コム[AMZN]も売上高が市場予想を上回ったことから時間外取引で大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い3.88%となりました。ドル円は146円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。今晩に米雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばすことができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)