新たな窓が3つ発生、200日移動平均線を上回る
前回のコラムでは、日銀金融政策決定会合の結果を受け、どのよう考えれば良いかについて解説しました。
また、どのような結果になったとしても、「5日移動平均線上を回復して維持することができれば、5日移動平均線が上向きに変化してサポートになることが考えられるとともに、下向きの25日移動平均線に接近したり、上回ったりすることが視野に入ってくる」とも解説しました。
しかし、1月18日は米国株の上昇を好感し、日経平均は窓をあけ、5日移動平均線を上回り、上昇して始まりました。
その後、日銀金融政策決定会合の結果が、この日の昼休み中に発表され、大規模緩和を維持すると伝わったことから、下向きの25日移動平均線を一気に上回る結果となりました。
翌営業日の1月19日には25日移動平均線に押し返されたものの、上向きに変化した5日移動平均線上を維持したことから、上昇が続くことになりました。
さらに2日連続で窓をあけると、1月21日にはついに200日移動平均線を上回って終える結果となっているのが分かります。
今回発生した窓の種類とは?
このような状況から、今回は3つの窓が新たに発生していますが、これらの窓はどの窓なのでしょうか?
今回発生した窓は値幅もあり、200日移動平均線に到達していることもあるのですが、私は過去の値幅の範囲内で推移していることから、「コモンギャップ(=普通の窓)」ではないかと考えています。
仮にコモンギャップだとした場合、200日移動平均線上を維持できずに押し返されるようですと、これら3つの窓を埋めることも考えられるため、慎重に対応する必要があると思われます。
5日移動平均線上を維持できるか
では、200日移動平均線を上回ったまま維持できるのか、あるいは押し返された場合でも、反発が続くのか、テクニカル的には何をチェックすれば良いのでしょうか。
そこでポイントになると思われるのが、5日移動平均線の向きと株価の位置関係です。5日移動平均線が上向きを続けている間、株価が5日移動平均線上を維持するようですと、短期的な上昇トレンドが継続中となるため、200日移動平均線に押し返されたとしても、5日移動平均線がサポートになって、200日移動平均線上を回復することが考えられます。
しかし、200日移動平均線上を維持できずに押し返された後、5日移動平均線も下回って戻せなくなるようですと、5日移動平均線が下向きに変化して、上値の抵抗になることが考えられることに加え、今回発生した3つの窓を埋めることが視野に入ってきますので注意が必要です。
果たしてどのような結果になるのか、しっかりチェックしたいところです。