東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は日銀が金融政策の現状維持を決めたことで大幅続伸となりました。日経平均は112円高の26,251円で寄り付くと9時10分過ぎに73円高の26,211円まで上げ幅を縮めましたが、その後持ち直すと10時20分に197円高の26,336円まで上昇し163円高の26,301円で前場を終えました。
後場の日経平均は昼休み時間中に金融政策の現状維持を決めた日銀の金融政策決定会合の結果が発表されたことで一段高となり556円高の26,695円で取引をスタートさせました。12時50分過ぎに459円高の26,597円まで弱含む場面もありましたが、25日移動平均線(26,612円)をサポートに切り返し再び上げ幅を広げると14時過ぎに678円高の26,816円まで上昇し結局652円高の26,791円で取引を終えました。こうしたなか新興株も高く東証マザーズ指数が上昇となっています。
2.個別銘柄等
日銀が金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決め131円台まで円安が進んだことから自動車株が買われました。トヨタ(7203)が一時2.8%高、日産(7201)が一時3.9%高、ホンダ(7267)が一時2.5%高、マツダ(7261)が一時3.4%高、SUBARU(7270)も一時3.8%高となりました。
また、日銀が金融政策の現状維持を決め長期金利が低下したことで不動産株も高く、三菱地所(8802)が一時3.0%高、三井不動産(8801)が一時4.5%高、住友不動産(8830)も一時5.9%高となりました。タマホーム(1419)も9.5%高となり昨年来高値を更新しました。6月に創業25周年を迎えることや業績の進捗を踏まえ年間配当を従来予想の135円から記念配当35円を積み増し170円とすることや、自己株式を除く
一方で日銀が金融政策の現状維持を決めたことから3メガバンクが後場に大きく下げ幅を広げる場面がありました。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が一時5.1%安となったほか、三井住友フィナンシャルグループ(8316)も一時5.2%安、みずほフィナンシャルグループ(8411)も一時4.3%安となりました。しかし、売り一巡後に揃って下げ幅を大きく縮めています。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は652円高となりました。大幅高となった昨日の流れを引き継ぎ上昇して始まると、長期金利で許容する変動幅の上限を0.5%程度で据え置くなど日銀が金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決めたことから後場に一段高となり、25日移動平均線も回復しました。そのため調整一巡との見方も出てきそうで、節目の27,000円回復への期待も高まりそうです。
なお、日本時間の22時30分には12月の米卸売物価指数(PPI)や12月の米小売売上高が発表されるほか、23時15分には12月の米鉱工業生産指数や設備稼働率が発表される予定です。また、19日の午前4時には米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表される予定です。さらに18日の米国ではウェルズ・ファーゴ(WFC)などが決算発表を予定しています。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)