【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,910.85 ▼391.76 (1/17)
NASDAQ: 11,095.11 △15.96 (1/17)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数はゴールドマン・サックス(GS)の大幅安が重石となり5日ぶりに反落となりましたが、ハイテク株の一角が買われたことでナスダック総合株価指数は7日続伸となりました。80ドル安でスタートしたダウ平均は昼前に410ドル安程度まで下落した後一旦下げ渋りましたが、取引終盤に再び下げ幅を広げると一時は441ドル安まで下落しました。その後引けにかけてやや持ち直したダウ平均ですが上値は重く結局391ドル安の33,910ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も8ポイント安の3,990ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は15ポイント高の11,095ポイントとなっています。
2.経済指標等
1月のニューヨーク連銀製造業景況指数はマイナス32.9と前月から大きく低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材やコミュニケーション・サービス、資本財・サービスなどの7業種が下げ、素材は1%余り下落しました。一方で情報技術やエネルギー、不動産などの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が下げました。なかでも決算で1株利益が市場予想を下回ったゴールドマン・サックスが6%を超える下落となったほか、トラベラーズ(TRV)も決算で1株利益が市場予想を下回ったことで4%を上回る下げとなりました。また、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)とスリーエム(MMM)、ダウ(DOW)、ハネウェル・インターナショナル(HON)も2%以上下落しています。一方でマクドナルド(MCD)が2%近く上昇し、シェブロン(CVX)も1%以上上げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、テスラ(TSLA)が値下げで中国での販売が急回復していると伝わったことで7%を超える上昇となりました。モルガン・スタンレー(MS)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで6%近く上げています。また、暗号資産のビットコインの足元での上昇を受けて暗号資産関連銘柄が高く、暗号資産交換業者のコインベース・グローバル(COIN)が8%を超える上昇となり、ビットコインを多く保有する決済サービスのブロック(SQ)も5%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%高い3.55%となりました。ドル円は128円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場はドル円が128円台で落ち着いた動きとなっていることから昨日に大幅高となった流れを引き継いで堅調なスタートが予想されます。こうしたなか本日は昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定です。追加的な緩和修正に動くとの観測がここにきて広がっていることからその結果が注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)