先週末からBTC(ビットコイン)は徐々に上がり始め、土曜日(1月14日)に急上昇しました。一時270万円を超える大幅高となっており、年初から50万円ほど上昇したことになります。すでに20%近く上昇していることを考えると、株式市場よりもパフォーマンスが良好ではないでしょうか。
上昇のきっかけとなったのは、1月12日(木)に発表された米CPI(消費者物価指数)です。12月の米CPIは前年同月比で+6.5%と、伸びの鈍化が見られました。前月比ベースでは-0.1%という結果です。2月の発表ではさらなる低下が見込めると思います。
このペースですと、第1四半期には5%台突入となるでしょう。2月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では25ベーシスポイントの利上げが織り込まれており、今後さらにインフレ率は低下するでしょう。2023年の夏までに4%近くまで低下するのではないかと思います。インフレ率の低下はBTCにとって追い風となりそうです。
BTC(ビットコイン)、下降トレンドラインをブレイクか
BTC/JPY週足チャート分析です。
下降トレンドラインを右側に抜けた後、大陽線が出現しました。非常に美しいチャート形状です。MACDも週足レベルではダイバージェンスを発生しており、いつ反転してもおかしくないタイミングでした。特段、ファンダメンタルズに関わるニュースもなく、反発が開始されてショートカバーを巻き込んで上昇したようです。
30週移動平均線に到達しており、半年間の平均値に回復し始めています(図表1参照)。今週からマーケットの反転を感じ取ったプレイヤーからの買いが入りやすくなると考えています。ターゲットはFTXショック前の価格でしょうか。300万円付近を目指して回復傾向を見せると思います。
ETH(イーサリアム)、今年のアップデートに期待
続いて、ETH/JPY週足チャート分析です。
こちらはまだ下降トレンドラインを右側に抜けてきていませんが、時間の問題だと思います。MACDのダイバージェンスは出現しませんでしたが、BTC連れ高になると予想しています。
2023年3月頃にはETHの次期大型アップデート「Shanghai(シャンハイ)」を控えています。2022年9月に実施された「Merge(マージ)」アップデートのようにETHアルゴリズムが改善されます。
今回のアップデートにより、ビーコンチェーンにステーキングしたETHの引き出しが可能になります。PoS(プルーフ・オブ・ステーク)に移行するための重要な役割を果たしていたステーキングETHですが、その役割を終え、投資家の元で出金が可能になるようです。
Shanghaiアップデート後、2023年6月頃には「proto danksharding(プロト・ダンクシャーディング)」が実装される予定です。これが稼働するとETHのスケーラビリティ問題が大きく解決される見込みです。送金速度やトランザクション手数料の大幅減額に貢献することが期待されています。
これらのアップデートをきっかけに実需が大きく増えるのではないでしょうか。実需が増えますと、トランザクションも活発化するでしょう。
2024年2月、3月頃にはビットコインの半減期が訪れる可能性があるとみられています。BTCの半減期の1年前は、過去3回とも価格が上昇しています。今回もアノマリー通りとなるとは限りませんが、買いトレードを開始して良いのではないかと思います。
2023年は非常に面白い相場となりそうです。私はBTC、ETHを現状の水準からでも買いトレードを開始していこうと考えています。