【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,973.01  △268.91 (1/11)
NASDAQ: 10,931.67  △189.04 (1/11)

1.概況

米国市場は12月の米消費者物価指数(CPI)の発表を12日に控えるなかインフレ減速期待が支えとなり続伸となりました。49ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に160ドル高余りまで上昇した後昼前に6ドル高まで上げ幅を縮める場面もありましたが、マイナスになることなく踏み止まると持ち直し午後に入って上げ幅を広げる展開となりました。結局ダウ平均は268ドル高の33,973ドルとほぼ高値引けで取引を終え続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も189ポイント高の10,931ポイントと4日続伸となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも不動産が3%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスも2%以上上げました。また、情報技術と素材、コミュニケーション・サービスも1%を上回る上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではマイクロソフト(MSFT)が3%高となったほか、ホーム・デポ(HD)とアップル(AAPL)も2%以上上げました。ゴールドマン・サックス(GS)とダウ(DOW)も2%近く上昇し、ナイキ(NKE)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、インテル(INTC)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も1%以上上昇しています。

一方でベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)とセールスフォース(CRM)が2%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が投資判断と目標株価の引き上げを受けて6%近く上げています。テスラ(TSLA)もテキサス州にある工場を拡張する計画を当局に提出したことが明らかになったことで3%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は12月の米CPIの発表を12日に控えインフレ減速を見込んだ債券買いが優勢になり0.08%低い3.54%となりました。ドル円は132円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。夜に米CPIの発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均が節目の26,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)