来年の日本株はどうなるでしょうか?エンゲージメント活動をして、内部改革による個社や個別のセクターの改善が起きることはちょっと置いといて、ここではマクロ的なトレンドについて考えたいと思います。アメリカの金利や株式市場の見通しについては、先週の火曜日に書いた通りなので、それを前提に考えると、日本株は底堅いのではないかと私は思っています。

世界や中国のリセッションの話も聞こえてきますし、恐いのですが、恐いからこそ、実は株式市場は底堅いかと。ウクライナ戦争の結果、自立できない国は見捨てられる可能性があることを思い知り、日本は原発の再稼働や防衛費の大幅増に取り組んでいます。このような国にとって極めて重要なことを、ちゃんと国会で議論するようになったことは、我が国にとってプラスだと思います。ラピダスが、IBMと協働して2ナノメーターの半導体製造に取り組むという話は、夢物語かも知れませんが、先ずは夢は持たないと決して実現はしないので、そういう夢を日本は正式に持ってそれを表明したことは、私は日本にとっていい兆しだと信じています。

ですから恐々と、でも概ね強気なのですが、リスクとしては台湾のことが気になります。ウクライナ戦争の長期化を奇貨として、その中で中国は、アメリカの武器・砲弾の在庫が減るのを測って待っているのではないかと。例えそうであっても、直感とは真逆に、有事は需要を生んで却って株価は上がることが知られています。しかしそんな余裕を云ってられるだろうか。やはり恐い。恐いから、案外底堅い。そんな見通しを私は持っています。