本日(11月28日午前執筆時点)、マーケット全体が下がっています。11月25日(金)(米国東部時間)の原油価格は80ドルでしたが、28日(月)(日本時間)には74ドルで推移しており、年初来安値を更新しました。
中国でコロナの新規感染者数が急増しており、北京や上海などで政府の「ゼロコロナ」政策に対する抗議活動が活発化しています。1日あたりの新規感染者数が3-5万人と過去最多を記録していることから再び行動制限を伴う厳しい対策がとられており国民の反発が避けられなくなっているようです。
中国でのコロナ感染拡大や規制強化の影響を懸念して、円高、株安、暗号資産安となっています。米国の感謝祭も終わり、今週はドイツやユーロ圏の消費者物価指数の発表、そして2日(金)は米国の雇用統計が発表される予定です。今後はインフレ率低下からリセッションへとマーケットの注目が大きく変わるのではないかと考えています。
BTCは週末230万円以上の価格で推移していましたが、今週は慌ただしくなりそうです。
BTC(ビットコイン)、一段の下押し圧力がかかる可能性も
週足チャートから見ていきましょう。
235万円付近のレジサポラインに3週間、上値を押さえ込まれていました。反発傾向も見られないので、安値の220万円付近を割り込むほうが速そうです。
現在(11月28日午前時点)、224万円で推移していますが、あと2%安で2022年の最安値を更新します。直近の円高の影響もありドル建てよりも円建てのほうが下落率は大きくなっています。そのため日本人投資家からの損切り注文が先行しそうです。
ドル建てでは15,500ドルが2022年の最安値をとなっており、15,000ドル付近まで下押しするリスクも高まってきたように感じます。
日足チャートで今後の値動きを予想したいと思います。
個人的な値動きのイメージをお伝えします。220万円を割り込み、下値を押す場合、米ドル/円レートの影響もありますが、200-205万円付近までの下押しを予想します。その後、反発するも、上値抵抗線は220万円が意識される展開です。そして下落トレンド再開となり、再び200万円方向に進むのではないでしょうか(図表2参照)。
MACDが既にダイバージェンスしているため、一気に200万円を割り込んで急落するようなイメージは持っておらず、断続的な売りが続くイメージです。
中国経済の失速がより明確になりつつあり、米国のインフレ率が低下傾向で、製造業、サービス業ともに悪化傾向です。そのような背景から今週も230-235万円のレジスタンスをバックにショート戦略を維持したいと思います。
ETH(イーサリアム)、底堅い展開を予想
続いて、ETH/JPY週足チャート分析です。
ETHは反発傾向が強く、先週大きく価格を戻したことから、高い水準を維持しています。BTCが崩れてもETHは12万円を割り込まないのではないでしょうか。9月に行われた大型アップデートによりコンセンサスアルゴリズムがPoS(プルーフオブステーク)に移行されたことが大きな理由の1つでしょう。それに伴い総供給量が減少傾向にありますので、引き続き底堅い展開を予想します。
日足に時間軸を落とします。
6日連続陽線を実現しており、並行チャネルで今後も推移するのではないかと思います。よって、下値は限定的で14万円台を予想します。その後の反発の戻り高値は17万円付近を意識したトレードが良さそうです。
基本、チャネルレンジでの推移を意識し、下落目線ではあるものの、より横ばいをイメージしています。MACDもダイバージェンスしていますので、ETH自体に悪材料が出ない限り、下値は限定的だと予想します。
今週も戻り売り戦略に変更はありません。BTCは、より下押しの可能性が高まったと考えています。ETHについては下値が限定的だろうと見ています。