私は35年以上マーケットにどっぷりと浸かって生きてきました。どっぷりとは、眺めてきたのではなく、実際にマーケットの中で、それは公開市場、店頭市場、或いは未公開市場を含むあらゆるマーケットの中で、債券も株式も為替もオフバランスのデリバティブも、或いは破産債権なども、投資したりトレーディングしたりして来ました。思えば遠くへ来たもんだ。

その中で、何度も何度も、小さいものから大きいものまで、いわゆる”ブロウアップ”を見てきました。いちトレーダーが大きくやられることから、大きな会社が破綻することまで、それらに常に共通することは、身の丈以上のリスクを取ることと、リスクの先(投資先)を集中させることです。私の最初の勤め先である、キング・オブ・ウォールストリートと呼ばれたソロモンブラザーズを倒したのも、一人の人間・PM(私のボスのボスだったのですが!)が身の丈を超えたポジションを取った行動でした。20数年前の日本に於ける金融危機で多くの銀行が倒れたのも、身の丈を超えた、即ち自らの資本に対して大き過ぎる、かつ不動産への集中投資が原因です。今暗号資産界隈で起きている「FTX」の問題も同様です。

そしてもうひとつ共通すること。それは最後の息の根を止めるのは、流動性だと云うことです。バランスシートが悪化して、会社は根源的には倒れていくのですが、流動性が供給される間はそれでも倒れません。最後は流動性が枯れて倒れます。いちトレーダーも、いくら損しても会社が彼に(彼女に)トレーダー席に座らせている間は、トレーディングを続けられます。ボスがもう止めだと云った時、即ち流動性が絶たれた時、トレーダーは退場するのです。

身の丈を超えたリスクを取らないこと、リスクを集中させない・分散させること、そして流動性をいつでも確保しておくこと。長くマーケットにいるとあまりにも当然のことが、やはりとても大切だと思います。

さて、今週末は2年9ヶ月ぶりの対面型の全国投資セミナーです。当社のお客さまに会える!お客さまの顔を見て喋り、お客さまの文字通り生の声を聞き、お客さまに直接お礼が云える!もう、今からワクワクします。皆さまも良い週末をお過ごし下さい!