今週(10月7日~10月13日)の相場動向

相場回顧 BTC:米利上げ継続懸念が根強いなか、悪材料も相次ぎ下落

ビットコインは、米9月雇用統計が堅調な内容となったことを受けて利上げ継続懸念が強まり、米国株とともに大きく下落した。バイナンススマートチェーンがハッキング被害の疑いで一時停止し、バイナンスコイン(BNB)が急落したことも、相場を押し下げた。10月10日の日本時間は祝日の関係もあって小幅な値動きとなったが、米国時間にかけては利上げ継続への警戒が根強く売りが強まった。ソラナブロックチェーン上の分散型金融サービスでも不正流出が発覚し、ビットコインはBTC=278万円(19,000ドル)付近まで下落した。その後も米SEC調査報道によりエイプコイン(APE)が急落するなど悪材料が相次いだ。米9月FOMC議事要旨では当局者の利上げ継続姿勢が確認されたが、バイナンススマートチェーンがハードフォーク(※)を実施して再稼働したこともあり、ビットコインはやや買い戻し優勢となった。しかし、米9月消費者物価指数が市場予想を上回る内容となると利上げ継続が再び意識されて一時BTC=266万円(18,200ドル)付近まで下落した。

※ブロックチェーンのアップデートを意味する言葉として使われる。今回はハッキング被害の原因となったバグの修正および安全性の強化が行われた。

 

来週(10月14日~10月20日)の相場予想

リスクオフの様相が強まるなかBTCは株式次第ではさらなる下落も

金融市場では歴史的なインフレ継続が改めて意識されている。米9月消費者物価指数(CPI)もインフレの高止まりを印象づける内容となり、11月のFOMCにかけては引き続き利上げ継続の議論が相場を左右すると考えられる。来週も欧日の9月CPI発表を控えており、特に欧州CPIでは速報値の内容を上回る内容となった場合、今月ECB理事会での大幅利上げ継続が意識されて株式とともに売りが強まるだろう。

ウクライナ侵攻に伴う地政学リスクにも引き続き警戒したい。10月10日にはロシアがウクライナ全土に大規模なミサイル攻撃を開始した。一方、NATO諸国はウクライナへの支援強化に動き、緊急で開かれた国連総会ではウクライナ4州併合を無効とする決議が賛成多数で採択された。両側の対立が強まるなかで食料資源などの不足が進めば、各国のインフレ状況が悪化し、金融市場にはネガティブな影響が及ぶ。

暗号資産市場では、コードのバグを突いた不正流出が続けて起こり、暗号資産特有のリスク警戒感が強まっている。また、今週には金融安定理事会(FSB)が暗号資産に関する国際ルールを初めて提言し、規制リスクも引き続き懸念されている。このようなリスクオフの状況で、ビットコインはドミナンスが高まっており、アルトコインとの関係においては相応に底堅い値動きになるだろう。しかし、金融市場で大きな下落が起きた時にはレンジを割って価格を下げる可能性もある。

直近上値としてBTC=308万円(21,000ドル)、下値としてBTC=264万円(18,000ドル)を意識する。


※1ドル=146.50円で換算(執筆時)