金融資産の運用成果は、銘柄選択、投資タイミング、そしてアセットアロケーションの3つの要素で決まります。

その中で最も重要なのは、言うまでもなくアセットアロケーションです。

金融資産の運用はアセットアロケーション中心で

アセットアロケーションの重要性は、ファイナンスの世界では、よく知られていることです。金融資産における運用成果の80%はアセットアロケーションで決まるという実証研究があります。

資産を全体的に俯瞰(ふかん)する。そして、資産全体をどのように配分していくかに時間をかけるべきだということです。

私はアセットアロケーションにおいて、まずチェックすべきなのは円資産と外貨資産の比率だと考えています。

資産全体の円と外貨の比率をコントロール

日本人の個人金融資産の90%以上は円資産に偏っていると言われています。

2022年初から続いてきた円安の状況で、外貨資産の比率が低い個人投資家は、実質的に資産を減らすことになっているのではないでしょうか。

将来、円高になるのか円安になるのかを予想することは、簡単ではありません。

もし、どちらに向かうのか全くわからない、すなわち五分五分であると考えるのであれば、円資産と外貨資産を50%ずつ保有するのが合理的だと私は考えます。

しかし、日本の個人投資家の多くは、これから円安になると考えているにも関わらず、保有資産が円に極端に偏っています。

これは考えていることと、やっていることが間逆になっている状態です。

人気があるオールカントリー型のインデックスファンド

私は、金融資産の運用にはインデックスファンドを活用すべきと考えています。

プロが運用するアクティブファンドでさえ、インデックスを超える運用成果が出せるものは、半分以下というデータがあります。銘柄選択や投資のタイミングを考える重要性は、必ずしも高くないためです。

ネット証券には、低コストのインデックスファンドが豊富に揃っています。

さまざまなタイプのファンドが設定されていますが、日本を含む先進国および新興国の全世界の株式にまとめて投資できる、オールカントリー型のインデックスファンドは個人投資家に人気があります。

オールカントリー型は1つのファンドで全世界の株式をカバーすることができ、自動的に時価総額比率に配分してくれるので、確かに便利なファンドであると思います。

私が投資信託をアセットクラスごとに選択する理由

私は国内株式のインデックスファンド(TOPIX)、先進国株式のインデックスファンド、新興国株式のインデックスファンドを積立で使っています。

日本、先進国、新興国の株式、それぞれを投資対象とするインデックスファンドを組み合わせています。

その理由は、金融資産だけではなく不動産などの実物資産も合わせてアセットアロケーションをしているためです。

外貨資産の占める比率は、金融資産の外貨と実物資産の外貨の合計になります。

オールカントリー型の場合、ファンドの資産構成比率をチェックして金額を計算する手間が発生してしまいます。

そのため、私は最初から日本、先進国、新興国の3エリア各々のインデックスファンドを活用しています。

また、オールカントリーは外貨比率が極めて高く、90%程度になっています。これは円安に対する期待が極めて高い人が取るべきポジションになると思います。私はもう少し外貨比率を下げた方が良いと考えます。

アセットアロケーションを定期観測しよう

アセットアロケーションによる資産運用で大切なことは「見える化」することです。

まず、保有しているすべての資産の時価を計算し、リストアップする。それを資産の種類ごとに仕訳して比率を計算していく。そして、円資産と外貨資産の比率のような数値をチェックしていけば良いでしょう。

ちょうど、9月末が終わったばかりのこの時期は、アセットアロケーションの確認作業に良いタイミングです。

3月末、6月末、9月末、12月末というように、四半期ごとに定期観測する習慣をつけると良いのではないでしょうか。