5日移動平均線上を維持して1月の窓を埋める
前回のコラムでは、「29,000円乗せや1月5日と6日にあけた窓を埋めることも視野に入るのではないか」と解説しました。
また、そのためには「上向きの5日移動平均線上を維持することが必要」とも書きましたが、解説した通り5日移動平均線上を維持すると、8月17日には高値引けとなり、ついに1月5日と6日の間にあけた窓を埋める結果となりました。
ただ、年初来高値更新を期待したものの翌営業日に反落して終えると、8月19日には上向きの5日移動平均線を終値で下回ると同時に5日移動平均線が下向きに変化しており、その後は下落が続いて23日までで4営業日続落となっているのが分かります。
このようにシンプルではありますが、5日移動平均線を割り込んだり、5日移動平均線が下向きに変化したりすると、そのまま下落が続くことを知ってほしいと思います。
新たな窓が発生、この窓の種類は?
ところで、8月19日から23日までの間に2つの新たな窓が発生しています。これらの窓は、過去の値幅の範囲内で発生していることからコモンギャップ(=普通の窓)ではないかと思われます。
そのため、埋めることも視野に入れて考える必要がありそうです。ただ、8月23日時点では、下向きの5日移動平均線を下回ったままの状態ですので、反発しても下向きの5日移動平均線が上値の抵抗になって、2つの窓を埋めることは難しいのではないかと思われます。
25日移動平均線上で下げ止まるかが一時的な下落かどうかのカギを握る
では今後の展開について考えてみたいと思います。今回発生した2つの窓を埋めるために必要なことは何でしょうか。それは、下げ止まって反発するとともに5日移動平均線上を回復することだと思います。
そこでトレンド転換の重要なカギになるのが25日移動平均線の存在です。仮に上向きの25日移動平均線上で下げ止まって反発するようですと、下向きの5日移動平均線上を回復して維持することが視野に入ります。
その反面、25日移動平均線上を維持できずに終値で割り込んだまま戻せなくなるようですと、5日移動平均線の低下が続いて上値の抵抗になり、200日移動平均線辺りまで下落したり、割り込んだりすることが視野に入るのではないかと思われます。
そうなりますと、8月10日と12日の間にあけた窓を埋めることも考えられ、トレンドの判断と売買タイミングには注意する必要がありそうです。
株価は、上昇が続いていると思っていたらいつの間にか下落に向かっているなど、上下に変動するのが常です。よく売りそびれや買いそびれが、損失の発生や利益を得る機会を逃すことにつながったという話を聞きます。
毎日チャートを見るようにし、ポイントをしっかりチェックしていけば、売買タイミングを逃すことは少なくなると思いますので、なるべく毎日チャートを見るようにしたいところです。