半年ちょっと前に、或る禅画の掛け軸を古典籍の入札会で入手しました。古典籍の入札の仕組みは、このつぶやきで何度か書いてきましたが、買い手に優しい仕組みです。そうして欲しい掛け軸を、納得のいく価格と状態で手元に置くことが出来て、とても満足です。

満足なのですが、その禅画の横に書かれている賛文が読み切れなくて、色々な人に聞いてきました。大体は読めるのですが、最後の決め手がない、というのはスッキリしないものです。その禅画の作者(江戸時代の人です)の作品の展覧会があれば赴き、学芸員さんを掴まえて聞いたりもしたのですが、時間的制約もあり、完全にスッキリすることが出来ませんでした。

しかし!本日それがスッキリしました。入札の手伝いをしてくれた古い付き合いの古本(古文書)屋さんが、なんとインターネット上でその賛文を読解した40年以上も前の文献のデータを見付けてきて、完全に解明したのです。さすが、餅は餅屋。私もインターネット上の検索にはかなり自信がありますが、私のやり方では見付けられませんでした。やはり専門家は、専門分野には詳しいですね。

当り前ですが、その当り前が出来るのが、本当の専門家なのだと思います。感心。見習います!