週初が海の日の祝日で4日間の立ち合い日となる今週は、FOMCを来週に控え動きにくく、方向感に欠ける展開か。とは言え、FOMCでは75bpsの利上げが想定されており、そうであれば市場は織り込み済み。過度に慎重になる必要もないだろう。FOMC通過後はしばらく大きなイベントがないことや、今回のFOMCでの75bps利上げで、利上げ加速の終焉(注意「利上げ」の終焉、ではない)だとすればFOMC通過後からサマーラリーが始まってもおかしくない。それを先回りで買う向きも今週から出始めるのではないか。

FOMCでは75bps利上げが想定されているという根拠は、①ミシガン大の消費者調査で1年先5年先のインフレ予想がともに低下したこと、②ウォーラー理事が14日の講演で、75bpsの利上げを支持すると述べたこと、③それらもあってFED Watchでは1%の利上げ予想が3割を切るところまで低下していること、などである。

今週は米国の4-6月期決算発表が本格化してくる。金融ではバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマンサックス(18日)、アメリカン・エキスプレス(22日)など、その他ではIBMやロッキード・マーチン(18日)、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ハリバートン(19日)、AT&T(21日)やベライゾン(22日)などがあるが、注目はネットフリックス(19日)とテスラ(20日)の決算だろう。足元、長期金利の安定でグロース株が切り返す展開になっているが、両者はグロース株の代表格であるだけに市場の関心が高い。

国内では20日に日本電産(6594)の決算発表がある。6月には一時8,000円を割る水準まで売り込まれたが、その後持ち直し、直近では4月以来の高値にある。4月にCEOに復帰した永守会長は12日にブルームバーグのオンラインインタビューに応じた。ブルームバーグによれば、4-6月期営業利益の会社目標について「私の担当しているところはもう全部達成している」と述べた。関潤社長が担当する車載事業が振るわず、自身が同事業も担当していれば同期の連結営業利益は550億円(前年同期比23%増、市場予想は435億円)は出せたとの見方を示したという。すでにこういう報道が流れているので、同社決算ではサプライズはないだろう。

今週のイベントとしては20日に日銀金融政策決定会合(~21日)、21日にECB定例理事会があるが相場の材料にはならないだろう。