日本が連休中に、アメリカの株式市場は文字通りの乱高下をしました。米中央銀行による金利引き上げの幅や今後の見通しに対する思惑で、ダウ平均で1,000ドルほど現地の水曜日には上げ、そしてほぼ同じ幅木曜日には下げました。金利が上がることへの恐怖が、株式市場を揺すっています。

しかし冷静に考えると、金利が上がることは必ずしも悪いことではないのです。金利が上がると債券の価格が下がり、或いは株の価格が下がったりもしますが(必ずしもそうとは決まっておらず、そうなることもある、という意味です)、その一方で、持っている資産から生まれる期待キャッシュフローは、金利の上昇に伴って同様に上がるので、ネットネットで見ると、日々の暮らしでいうとそんなに悪いことばかりではありません。もちろんインフレが素っ頓狂なペースで進行し続けると、増えたキャッシュフローでも足りなくなってしまう訳ですが。全体でいうと、「金利を上げられる」ことは、悪いことよりもいいことの方がちょっとだけ多いと思います。

日本はいつ金利を上げられるのだろうか?いつ上げるのだろうか?金額ベースでいうと、我が国でお金を借りているのは主に「国」だけであって、金利が上がっても困る人は比較的少なくて、一方預金に付く利息とかが増えるので、金利が上がった方がいい人の方が圧倒的に多いと思います。金利を上げないと円安は更に進行しそうですが、これも大体の人にとっては、円高の方が、少なくとも円安になり過ぎない方がいいと思います。日銀は今、何を考えているのでしょうか?