25日移動平均線が上向きを続け、コモンギャップを埋める
前回のコラムでは新たに3つの窓が発生し、それらの窓をコモンギャップ(=普通の窓)だと解説しました。また、これら3つの窓を埋めるかどうかの判断材料として、25日移動平均線上を回復できるかに加え、25日移動平均線の向きが重要としました。
結果を見ますと、25日移動平均線を一時上回った後、25日移動平均線を下回って4月19日は終えていますが、4月11日と12日の間にあけた窓を埋めているのが分かります。
このような結果から4月11日と12日の間にあけた窓がコモンギャップだと判断したことが正しかったと考えられます。
またもう1つ窓を埋めた理由として考えられるのは、25日移動平均線のトレンドです。なぜなら、25日移動平均線が上向きを続けており、25日移動平均線から見た上昇トレンドが継続していると考えられるからです。
そのため、今後も25日移動平均線の上昇が続くようですと、4月5日から7日の間にあけた残り2つの窓を埋めることが視野に入るのではないかと思われます。
25日移動平均線の今後の向きを予測する
では、今後も25日移動平均線は上向きを続けるのでしょうか。このまま上昇トレンドを続けると考えるのか、下向きに変化すると考えるのか、判断が分かれるところだと思います。
でも実は、これからの向きの変化を予測することができます。どのように予測するかと言うと、25日前の終値と当日の終値を比較すればよいのです。
例えば、4月19日の終値は26,985.09円で、25営業日前の終値は25,346.48円ですから、4月20日の終値が横ばいであっても、当日より低い25営業日前の値が捨てられることになり、25日移動平均線の上昇に変化はありません。
ただ、このように当日の値が横ばいと仮定した移動平均線の計算を繰り返していくと、4月21日の終値が26,652.89円、22日の25営業日前の終値が26,827.43円となり、22日の時点で21日の終値を下回ってしまうと、25日移動平均線が下向きに変化することが予測でき、上値の抵抗になると考えられるのです。
そのため、週末には27,000円台で推移すると同時に、その後も上昇を続けていかなければ、25日移動平均線が下向きに変化してしまうことが分かります。
このように移動平均線の向きを予測することによって、今後の株価がどの様に動いていくのか、また、どのような売買判断を行えばよいのかの戦略を立てることができます。ですので、日々の株価の変動に一喜一憂するのではなく、移動平均線の短期的な方向を予測し、売買戦略に役立ててほしいと思います。