先週の展望では「日経平均2万7000円というところが居心地のいい水準か」と述べたが、先週の日経平均は後半3日陽線で2万7000円台を維持、25日線でちょうど止まっている。今週から始まる決算発表を見極めるのに、いったんニュートラル・ポジションで待機しているかのように見える。
まさに今週の注目材料は21日の日本電産(6594)を皮切りにスタートする1-3月期の決算発表だ。ディスコ(6146)、オービック(4684)、東京製鉄(5423)などの決算発表もある。米国でもIBM、J&J、ネットフリックス、テスラなど注目の決算発表がある。ただし、個別には動いても市場全体への波及効果は限定的だろう。
そう考える根拠は2つ。ひとつは今期見通しが市場予想を大きく上回ったもののネガティブな市場反応となった安川電機(6506)の決算から分かるように、市場の期待を超えるハードルは高いということだ。
ハードルを越えた例はファーストリテイリング(9983)だ。だが、これはそもそもハードルが低かったという面がある。なので、ファーストリテイリングの株価は大幅高となったが市場全体に与えたインパクトは大きくなかった。
米国でも金利上昇を織り込めていないので、個別決算で相場の方向が決まるような状況にない。
その他の材料では18日に中国1-3月期国内総生産(GDP)、中国3月鉱工業生産、中国3月小売売上高などの重要指標発表集中日、19日に国際通貨基金(IMF)世界経済見通し発表、20日のベージュブックが注目される。
普段はそれほど注目されないが住宅着工件数や中古住宅販売もそろそろ重要性が増してくるだろう。理由はこちらのレポートを参照されたい。