マスターカード(MA)決算:一株利益は2.35ドルで市場予想を上回る
企業概要
マスターカードは、世界第2位の決済会社である。2020年度のカード購入総決済額は4兆8,000億ドルに上る。世界200カ国で150を超える通貨による決済処理を行っている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★収入・・・前年同期比27%増の52.16億ドル(市場予想は51.66億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.35ドル(市場予想は2.21ドル)
10-12月期決算(第4四半期)では、売上高、調整済みEPSがともに予想を上回った。
今後の株価見通し
同社の売上構成は海外で64%、国内で34%だ。国境を越えた旅行は過去2年間で減少した。今年は世界経済正常化が見込まれ、このメリットをフルに享受する。マスターカードは、ビザよりも海外旅行への展開度が高いため、成長が速くなる。ビザの売上構成は、同海外54%、国内46%だ。また、マスターカードの向こう4年間の予想増収、増益率はそれぞれ18.64%、24.73%で、ビザ(同、14.18%、18.22%)に比べ有利だ。株価は、383ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。
インテル(INTC)決算:一株利益は1.09ドルで市場予想を上回る
企業概要
インテルは、世界最大級の半導体メーカーである。世界のPCおよびデータセンター市場向けにマイクロプロセッサーを設計および製造する。マイクロプロセッサーx86シリーズを開発した。半導体進化を予測する「ムーアの法則」は創業者のひとりであるゴードン・ムーアによって提唱されたが、最近は製造プロセスの移行に遅れが生じている。
サーバー向け事業がクラウドへの移行で恩恵を受ける一方で、PC向け市場の停滞から、モノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)、自動車など新分野へ進出してきた。アルテラ、モービルアイ、Habana Labsと積極的に合併を行い、PC向け以外の分野を強化している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★調整後収入・・・前年同期比2.6%増の205億ドル(市場予想は183.3億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.09ドル(市場予想は0.90ドル)
第1四半期ガイダンス
★調整後収入・・・183億ドル(市場予想は176.7億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.80ドル(市場予想は0.86ドル)
10-12月期決算(第4四半期)では、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表しており、第1四半期は予想を下回る1株利益の見通しを示した一方、売上高は予想を上回る見通しを示した。粗利益率も予想を下回った。サーバー用チップの需要が売上高を押し上げているものの、今回の見通しからは、支出超過によって利益が悪化していることが示されている。
今後の株価見通し
続く第1四半期ガイダンスの調整済みEPSと粗利率が弱い。同社株は以下の通りのベアトレンド下にある。56ドル超えから、投資タイミングを図ることになろう。
サウスウェスト航空(LUV)決算:一株利益は0.14ドルで市場予想を下回る
企業概要
サウスウエスト航空は、国内発搭乗者数でみて米国最大の国内航空会社である。700を超える航空機を運行しており、すべてボーイング737型機を採用している。
飛行ルートの拡張にもかかわらず、大都市のハブ空港を使わず、小都市の空港間を結ぶレジャー・フライトに引き続き特化している。格安航空会社のビジネスモデルで事業を展開している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比151%増の50.51億ドル (市場予想は50.59億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.14ドル(市場予想は0.12ドル)
第1四半期 ガイダンス
★売上高・・・2019年同期比10-15%減
10-12月期決算(第4四半期)では、売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは上回った。
今後の株価見通し
コロナウイルスの影響(特にオミクロン株)を見極めたい。
ラスベガス・サンズ(LVS)決算:一株損失は22セントで市場予想を下回る
企業概要
ラスベガス・サンズは、カジノ、ホテル、エンターテイメント、レストラン、小売、会議・展示会施設を備えた世界最大級の完全統合型リゾートの運営会社である。
マカオにザ・ベネチアン・マカオ、サンズ・マカオ、サンズ・コタイ・セントラル・ロンドナー、フォーシーズンズホテル・マカオ、パリジャン、シンガポールにマリーナベイ・サンズ・リゾート、米国にザ・ベネチアン、ザ・パラッツォ・ラスベガスを保有する(ラスベガスの資産は、2022年はじめに62億5,000万ドルでアポロ・グローバル・マネジメントとVici プロパティーズに売却する計画)。
2025年にシンガポールで4つ目のタワーをオープンするとみられる。ラスベガスの資産売却後は、全てのEBITDA(利払前・税引前・償却前利益)がアジア地域で生み出され、売上高の大部分をカジノ事業が占めることになる。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比12%減の10.1億ドル(市場予想は10.5億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・22セントの赤字 (市場予想は26セントの赤字)
10-12月期(第4四半期)売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSの赤字幅は予想ほど悪化しなかった。
今後の株価見通し
株価チャートは以下の通り、45ドル超えから55ドルを目指す展開が予想される。
コムキャスト(CMCSA)決算:一株利益は77セントで市場予想を上回る
企業概要
コムキャストは、3つの事業で構成されている。コアケーブル事業は、テレビ、インターネット・アクセス、および電話サービスを、約6,000万の米国の家庭および企業(米国の半分近く)に提供可能なネットワークを所有する。地域の約55%の家庭が、少なくとも1つのコムキャスト・サービスを契約している。
2011年にGEから、CNBC、MSNBC、USAなどのケーブルネットワーク、NBC放送ネットワーク、地元のNBC関連会社、Universal Studiosやいくつかのテーマパークなどを含むNBCUniversalを買収。
2018年に買収したSkyは、英国で最も優勢なテレビ局で、地位を築くために独占的なコンテンツに大幅な投資をしてきた。イタリア最大の有料テレビプロバイダーでもあり、ドイツとオーストリアでのプレゼンスを有する。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★総売上高・・・前年同期比9%増の303.36億ドル(市場予想は296.32億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・77セント(市場予想は73セント)
10-12月期決算(第4四半期)では、売上高、調整済みEPSがともに予想を上回った。
今後の株価見通し
株価はベアトレンド下にある。52ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。