【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,091.13 △1.39 (2/7)
NASDAQ: 14,015.67 ▼82.34 (2/7)
1.概況
米国市場は新たな材料に乏しく方向感に欠ける展開となるなか高安まちまちとなりました。18ドル高でスタートしたダウ平均は前日終値を挟んで揉み合う展開がしばらく続きましたが、午後に入って買いが優勢になると上げ幅を広げ取引終盤には235ドル高まで上昇する場面もありました。しかし、引けにかけて上げ幅を急速に縮めると結局1ドル高の35,091ドルで取引を終え3日ぶりに小幅反発となっています。一方でS&P500株価指数が16ポイント安の4,483ポイントと反落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も82ポイント安の14,015ポイントとなりこちらも反落となりました。
2.経済指標等
2021年12月の米消費者信用残高は前月比189億ドル増に止まり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスや情報技術、素材などの7業種が下げ、コミュニケーション・サービスは2%を超える下落となりました。一方でエネルギーや金融などの4業種が上げ、エネルギーは1%以上上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではボーイング(BA)が2%以上上げ上昇率トップとなったほか、シェブロン(CVX)も2%近く上昇しました。アメリカン・エキスプレス(AXP)とコカ・コーラ(KO)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も1%以上上げています。一方でマイクロソフト(MSFT)とメルク(MRK)、ダウ(DOW)、セールスフォース・ドットコム(CRM)が1%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では新型コロナウイルスの新規感染者数が大きく減少していることから旅行・レジャー関連株が高く、空運株ではアメリカン航空グループ(AAL)が5%高となり、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も4%近く上昇しました。また、クルーズ船ではロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)とノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)が8%を超える上昇となり、カーニバル(CCL)も8%近く上げています。さらに決算で1株利益が市場予想を上回った食肉のタイソン・フーズ(TSN)も12%以上上げています。決算を受けて3日に急落したフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(FB)は業績の先行きを懸念した売りが続き5%余り下げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.91%となりました。ドル円は115円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日も米株価指数先物などの動向をにらみながらの展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)