【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  35,629.33   △224.09  ( 2/2 )
NASDAQ:  14,417.55   △71.54  ( 2/2 )

1.概況

米国市場はグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)の好決算が追い風となり4日続伸となりました。27ドル安でスタートしたダウ平均はしばらく前日終値を挟んで一進一退の展開が続きましたが、午後に入って買いが優勢になると上げ幅を広げ結局224ドル高の35,629ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も71ポイント高の14,417ポイントとなっています。

2.経済指標等

1月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は30万1000人減となり増加を見込んでいた市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスを除く10業種が上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが3%余り上昇したほか、不動産と公益事業、ヘルスケア、生活必需品も1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

決算が市場予想を上回る増収増益となったアルファベットは目標株価の引き上げが相次いだこともあって7%以上上昇しました。また、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで5%を超える上昇となりました。他の半導体株にも買いが波及しクアルコム(QCOM)も6%以上上げたほか、マイクロン・テクノロジー(MU)とテキサス・インスツルメンツ(TXN)も3%を上回る上昇となっています。エヌビディア(NVDA)も2%以上上げました。

一方で決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)が決算で1株利益が市場予想を下回り目標株価の引き下げが相次いだことから24%以上下げました。さらに取引終了後に決算を発表したフェイスブックを運営するメタプラットフォームズ(FB)も売上高の見通しが市場予想に届かなかったことから時間外で急落となっています。メタプラットフォームズの下げがツイッター(TWTR)や写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)にも連想売りが広がり、ツイッターとスナップも時間外で大幅安となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い1.77%となりました。ドル円は114円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

昨日に大幅高となったことから利益確定の売りが出やすく本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか本日も時間外の米株価指数先物の動向をにらみながらの展開となりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)