今回も窓についての解説になります。大発会にあけた窓はどうなったのでしょうか。いつものように、前回のコラムで解説したことを振り返りながら今後の展開について考えてみたいと思います。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓、青い丸=埋まった窓

コモンギャップを急落で埋め、3本の移動平均線を下回る形に

前回は、上昇局面でこのコラムを書きましたが、その時点で大発会にあけた窓をコモンギャップ(=普通の窓)ではないかと解説しました。

その上で、「コモンギャップとした場合、今後、窓が埋まることが考えられますので、上昇が止まった後の値動きに注意する必要があると思われます」と述べましたが、予想した通り、1月6日に大幅安となって上から順番に5日移動平均線、200日移動平均線、25日移動平均線を下回って窓を埋める結果となりました。

また、その後も下落が続き1月11日には28,000円割れ寸前まで下落が続きましたが、2021年12月2日の始値と12月20日の終値を結んだトレンドライン(サポートライン)で下げ止まって終える結果となっています。

このように、コモンギャップを急落で埋めてしまったことから、3本の移動平均線を下回っているもののサポートライン上で下げ止まっており、このまま下落が続くのかどうかが注目されます。

今後、反発のカギになるポイントとは?

では今後の展開についてですが、サポートライン上を維持できるかが注目されるのはもちろんですが、反発に向かうためにはどのような値動きが発生する必要があるのでしょうか。

そこでポイントになるのが、今週も5日移動平均線との関係になると思われます。なぜなら、下向きの5日移動平均線を上回ることができないと、サポートラインを割り込んで、株価水準が切り下がることが考えられるからです。

そのため今週は、5日移動平均線上を回復して維持できるかが反発のカギになると思われます。

仮に5日移動平均線上を回復して維持するようですと、5日移動平均線が上向きに変化してレジスタンス(抵抗)からサポートに変わり、25日移動平均線や200日移動平均線に接近したり、上回ったりすることも視野に入りそうです。

一方で、低下する5日移動平均線を取引時間中に上回っても維持できずに押し返されたり、下回った状態が続いたりするようですと、サポートラインを割り込んで昨年2021年12月3日の取引時間中の安値に接近したりすることが考えられますので、売買タイミングには注意したいところです。