【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  35,135.94   △236.60  ( 11/29 )
NASDAQ:  15,782.83   △291.18  ( 11/29 )

1.概況

米国市場はバイデン米大統領が新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」への対応でロックダウンは考えていないと述べたことなどから過度な懸念が後退し反発となりました。

118ドル高でスタートしたダウ平均は直後に388ドル高まで上昇した後急速に上げ幅を縮めるとマイナスに転じましたが、3ドル安で下げ渋ると午後に入って再び上げ幅を広げ結局236ドル高の35,135ドルで取引を終え3日ぶりに反発となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も291ポイント高の15,782ポイントと反発となっています。

2.経済指標等

主要な経済指標はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも情報技術が2%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスと公益事業、不動産、コミュニケーション・サービスも1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース・ドットコム(CRM)が4%以上上げ上昇率トップとなったほか、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とインテル(INTC)、IBM(IBM)、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)も2%を超える上昇となり、シスコシステムズ(CSCO)も2%近く上げています。一方でメルク(MRK)が投資判断の引き下げを受けて5%以上下げ下落率トップとなっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が高くエヌビディア(NVDA)が6%近く上昇し、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とクアルコム(QCOM)も4%以上上げています。電気自動車のテスラ(TSLA)もドイツに新設した工場で12月に生産を始めると伝わったことで5%余り上昇しています。ツイッター(TWTR)は創業者のジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)の退任を発表したことで3%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い1.50%となりました。ドル円は113円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は日本時間の10時に中国で11月の製造業と非製造業の購買担当者景気指数(PMI)が発表される予定で注目されます。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)