【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 36,087.45 ▼12.86 (11/15)
NASDAQ: 15,853.85 ▼7.11 (11/15)
1.概況
米国市場は米長期金利の上昇が重石となり小幅に反落となりました。28ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に135ドル高まで上昇した後上げ幅を縮めると昼前にマイナスとなりましたが、下げ渋ると持ち直し再びプラスに転じました。しかし、上値は重く伸び悩むと取引終盤に売りが優勢となり68ドル安まで下落しました。その後ダウ平均は引けにかけて下げ幅を縮めたものの戻し切れず結局12ドル安の36,087ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も7ポイント安の15,853ポイントとなっています。
2.経済指標等
11月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数は30.9と前月から上昇し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業やエネルギー、生活必需品などの7業種が上げ、公益事業は1%を超える上昇となりました。一方でヘルスケアや素材などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ボーイング(BA)が14日から始まった中東最大の航空見本市で貨物機を相次いで受注したことで5%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。1ドルショップのダラー・ツリー(DLTR)もアクティビスト(物言う株主)が株式を大量に保有したと伝わったことで急伸し14%以上上げています。また、食肉のタイソン・フーズ(TSN)も決算が市場予想を上回る増収増益となったことで3%を上回る上昇となりました。シェアオフィスのウィーワーク(WE)も決算で1株当たり損失が市場予想より小さかったことで3%以上上げています。一方で電気自動車のテスラ(TSLA)はイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が保有するテスラ株の一段の売却を示唆したことで2%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%高い1.61%となりました。ドル円は114円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか本日は日本時間の9時45分からオンライン形式での米中首脳会談が行われる予定で注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)