10月27日、ETH(イーサリアム)のアップグレード「アルタイル」が実装されました。PoS(プルーフオブステーク)への移行に向けた前段階の開発ステップに位置づけられており、ETHのビーコンチェーンがメインのアップデートだったようです。

今回のアップデートにより、バリデータ報酬が改善されました。アップデート完了後は、ETHの取引が活発化し、特にDeFi市場を中心とした取引が目立ちました。

以下は以前のコラムでもご紹介しましたETHのバーン(焼却)進捗状況(11月1日午前時点)です。1週間当たりのバーン(焼却)量が95,588ETHとなっています。平均して24時間で13,655ETHがバーン(焼却)されており、いわゆる金融引締めのような現象が現れています。(※イーサリアムのマイニング報酬は1日12,000-13,000ETHのため)

【図表1】
出所:ultrasound.money

つまり、計算上ETHの発行量に対して、バーン(焼却)量が明らかに上回っていることになります。現状により、ETHの価格上昇のポテンシャルは、より高まったのではないかと考えています。この焼却ペースが続くかは定かではありません。しかし、再びDeFi市場やNFT市場での取引が現状以上をキープできるなら、ETHとっては、BTC(ビットコイン)の半減期以上のインパクトがあるのではないかと思います。

ETH/JPY、水平線サポートラインをバックに買いポジション

【図表2】ETH/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPYの日足分析から入ります。

水平線サポートライン(黄色)が44万円台前半に引けます。ここをバックに買いポジションを仕込むことになりそうです。今週、この水準まで下落するタイミングを想定して、45万円前後の買い指値注文を入れるのも1つの選択肢だと考えます。

もう1つのポイントは、トレンドライン(白色)です。この水準に日足ベースでタッチした頃合いから買い向かうのも1つの選択肢でしょう。その場合は47万円前後からのエントリーでしょうか。46万5000円-47万5000円を意識した買いトレードとなりそうです。

またSMA30の1ヶ月平均値も上がってきました。こちらを意識した買いも考えてサポートラインまで待つか、トレンドラインでエントリーを試みるかを参考材料の1つとしていただければと思います。

参考までに4時間足チャートも掲載しておきます。トレンドラインの拡大版としてご参考になさってください。

【図表3】ETH/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

時間差によってトレンドラインは右肩上がりになっていきますので、46万円台後半が1つの目安となりそうです。

BTC/JPYは664万円~押し目買いのターゲット

【図表4】BTC/JPY日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いて、BTC/JPY日足チャートです。

平行チャネル形成中ですが、右方向に抜けてくるかもしれません。個人的には少し下落してから再度上昇する方がローソク足のリズムとして望ましい気もします。

また1ヶ月移動平均線が本日現在(11月1日)、664万円前後で推移をしており、明日も更新されて少し高い位置に切り上がるのではないかと思います。私は、この1ヶ月移動平均線がサポートになるとイメージしているため、BTC/JPY日足では664万円-690万円ゾーンからの押し目買いに値ごろ感が出てきそうだと考えています。

平行チャネルに推移しつつも、小さな調整を経て、上昇トレンドに回帰するのが個人的には最も望ましい値動きだと考えています。週後半から上昇トレンドに動き出ることをイメージして押し目買いを検討したいところです。

念の為、4時間足で見てみましょう。

平行チャネル中央ラインがポイントとなるか

【図表5】BTC/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足で平行チャネル内中央線(黄緑色)も引いてみました。現在値ではおおよそ670万円から時間の経過と共に右肩下がりになっていくでしょう。中央線は週半ばでは660万円に位置しそうです。いずれにしても前述の通り、やはり664万円〜が目安となりそうです。

ただし、MACDの横ばい具合を見ていると、下落が深くなるようにもあまり思えません。675-685万円付近で踏みとどまって切り替える可能性にも考慮しながら、指値注文でうまく使い分け、平均的に注文を入れておくと良いと考えます。

今週も買い目線を維持し、買い場は週半ばをイメージしています。今回は週後半から価格上昇に転じるシナリオをご紹介しました。ご参考にしていただけると幸いです。