10月22日、米国で2番目となるビットコイン先物ETFが上場を果たしました。今回上場した「ヴァルキリー・ビットコイン・ストラテジーETF(シンボル:BTF)の初日の売買代金は日本円で約90億円となりました。3日前に上場した米国初のビットコイン先物ETF「プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF(シンボル:BITO)」と比べて、取引高はそこまで奮わなかったようです。

【図表1】ヴァルキリー・ビットコイン・ストラテジーETF 5分足チャート
出所:Trading View
【図表2】プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF 1時間足チャート
出所:Trading View

先に上場したプロシェアーズ社のビットコイン先物ETFは既に運用額が10億ドルを超えており、2つのETFの間で人気の差が出ているようです。しかし、両ETFとも上場してまだ数日しか経っていません。引き続き動向に注目していきたいところです。

BTC(ビットコイン)、史上最高値更新から一服感

【図表3】BTC/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

では、BTC/JPY日足分析からはじめましょう。10月20日に円建てで760万円付近を超えるまで上昇した後、10%強の調整が入りました。特段、悪材料は見受けられませんでした。ビットコイン先物ETFが上場したことによって、「セル・ザ・ファクト(事実で売り)」が出たのではないかと考えています。

今後は高値圏で揉み合いながら、再び高値を更新していくのではないかと思います。それも1−2週間ぐらいの時間間隔です。

押し目買いのポイントとしては30日移動平均線のサポートが使えるように思います。図表3の緑色の矢印でこの先の移動平均線の推移を描いてみました。この時間の経過と合わせて緩やかに上昇をしていくイメージです。

ちょうど今週末ぐらいに価格が上昇した後、現在の価格水準まで押してくるようならば、テクニカル的に買いで入りやすいかもしれません。MACDがデッドクロスをはじめているので、これが効いてくるか否かに注意が必要でしょう。

675万円のサポートラインは堅いか

【図表4】BTC/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足分析に時間軸を落とします。

安値は675万円付近に3点止めされたサポートラインが引けます。MACDは日足とは対象的にボトム圏でゴールデンクロスを仕掛けて、4時間足では反転形状に見えます。700万円を超えれば、小さなネックラインを上抜けしてボトムアウト示唆となるため、現在の水準からなら、成行き買いも検討できるでしょう。つまり、日足でも4時間足でも同じようなエントリー価格になりますので、現状価格から新規でエントリーしても良いのではないかと考えます。

私は史上最高値を超えていく前提のトレードをイメージしていますので、ストップは600万円を割れてから損切りするぐらいの大きな値幅と余裕をもって取引しても良いと思っています。

現状、3点止めされた675万円のサポートラインは堅いと考えています。ここを割り込んだ場合、逃げの準備が必要でしょうが、このラインをバックに仕込むのも1つの選択肢でしょう。

ETH(イーサリアム)、50万円突破をうかがう展開か

【図表5】ETH/JPY 日足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY分析に切り替えます。

BTCの調整と比較しますと、ETHは大幅な下落にはなりませんでした。

ビットコイン先物ETFに続いて、イーサリアム価格に連動するETFが登場するのではないかという期待感も広がっているようです。よって、今週から再びETHトレードにも本腰を入れ始めようと考えています。

まずは日足ベースですが、サポートライン手前からの買い指値注文をイメージしています。では4時間足で具体的な価格を見ていきましょう。

44万円サポートラインとトレンドラインからのエントリー狙い

【図表6】ETH/JPY 4時間足
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETHはトレンドラインに沿って上昇中です。50万円を突破すると勢いづくと思いますので、それまでにある程度の仕込みを終えておきたいところです。まずは単純ですがこのトレンドラインからの押し目買いを狙いたいと考えます。

もう1つは、日足のサポートラインである44万円手前で追加の指値注文を入れるイメージです。今週はこの2つの買いポイントからのエントリーを狙っていきたいと思います。

また、MACDの過熱感が抜けているようです。0.00付近まで一度下落してきていますので、再度上昇に転じるエネルギーはあると考えています。

個人的には、BTCとETHの買い目線を継続しつつ、今週からBTCをメインに置いていたトレード比重を調整し、徐々にETHの比重を高めていきたいと思います。